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[インフラ、デジタル、AI、スタートアップイノベーション、両国の強みを共有し合い、日印の協力関係を強化!]
10月29日、東京都内の首相官邸にて、安倍晋三首相とインドのモディ首相が会談し、デジタル分野で新しいパートナーシップ協力を推進することに一致しました。これにより、人工知能(AI)技術の共同研究に乗り出すほか、スタートアップや人材の相互進出を促す予定です。また、13億人という人口を抱えるインドは、膨大なデータを保有しており、それらを活用した日印双方でのデジタル経済に高い期待が寄せられます。また、日本は以前よりハードウェア面に強く、インドはソフトウェア面に強い傾向があり、この点において、両国は相互補完の関係にあるため、新たな協力関係を構築していく意向にあります。他にも、インド理系大学の最高峰であるIIT(ハイデラバード校)と共同で、AIを活用したロボティクスの研究を開始する他、IoTや自動運転など、来るデジタル新時代に不可欠な次世代通信「5G」の研究開発の協業も視野に入れています。また、日印スタートアップ連携やオープンイノベーションの推進が期待される中、今年9月にバンガロールで設立された日印スタートアップハブを通じて、両国企業の相互進出や人材の紹介などの支援を進めていく意向を示しました。この他にも、今回の対談では、新幹線方式を採用するインドの高速鉄道、港湾や道路などのインフラ協力の推進、物品役務相互提供協定(ACSA)の正式交渉開始、また金融危機時に当局同士が750億ドルの資金を融通する通貨交換協定再開でも合意しています。また、今回の対談で大きく取り上げられたのは、対談での合意内容はもちろんですが、対談前日の28日に、モディ首相が外国の首脳として初めて安倍首相の別荘(山梨県・河口湖近く)に招待され、夕食を共にしたことです。これにより、双方の個人的な信頼関係を深め、日本として、インドとの協力関係を今後とも一層重視していく姿勢がアピールされました。日印関係を着実に発展させていくことは、両国にとっての発展につながることはもちろん、インド太平洋地域の安定と繁栄にも繋がると期待されています。これにより、日印関係強化による経済発展の夜明けの鐘は大きく鳴らされたと言えます。この流れに乗り遅れることなく、スタートアップを含めた日本企業は、官民問わず、インドのプレイヤーたちとの協業を考え、連携を促進し、新たなチャンスを生み出していきたいところです。
【お知らせ】
「デジタル時代のインド都市生活者《デジタル化の及ぼす影響と効果》」発売いたしました!本調査では都市部在住のミドルクラス若者を対象に、今後インド市場をけん引するであろうこの層の価値観や消費行動をインタビューで多面的にとらえたものとなります。ご興味のある方はぜひこちらへ!詳細情報を記載しております。
また、インフォブリッジでは、インドに関するお問い合わせを随時受け付けております。インド関連の情報やビジネスについて、パートナー探し等々、興味・質問のある方は、是非こちらよりお気軽にお問い合わせください!
インド日系企業関連ニュース
2018年10月に発表されたインドにおける日系企業に関する主なニュースは、
【10月4日】孫正義氏、太陽光電力「25年後に無償提供」 インドなどに
【10月15日】住商、マヒンドラの農薬販売事業に参画
【10月19日】海外IT人材、争奪競う メルカリはインドで親子説明会
【10月22日】三井物産、印で車整備関連を拡大 ビッグデータ活用
その他10月のインド日系企業関連ニュースは→こちらをクリックしてご覧になってください!
上記以外にも、多数ニュース記事を紹介しております。
業界情報
インドのエンジニアリング市場
~輩出数は増加傾向にあるものの、卒業後のさらなる技術教育などに課題、外資の採用も活発化~
[市場動向]
インドにおけるエンジニアリング学士号の取得者数は、2013年の65万1千人から2016年は77万1千人に増えており、年間6%で伸長、2020年には年間80万人を超えると予測されている。現在、エンジニアリング学士号を取得できる学校は全国に3,291校あり、地域別ではデリーNCR、ベンガルール、チェンナイ、プネ、ハイデラバードといった大都市圏が75%を占めている。数が豊富な一方で、エンジニアリング人材のエンプロイアビリティ(労働者が持つ雇用されるにふさわしい能力)は下降傾向にあり、人材教育の必要性が年々高くなっている。
[現地消費トレンド]
外資大手のインドエンジニア雇用も活発化している。Appleは2017年11月にはインド拠点として初となるエンジニア人材の採用を発表。独Boschグループは、2018年2月にインドで1万人のエンジニアを採用する計画を発表。ベンガルールの研究開発センターでの採用で、グローバルマーケットに向けた製品開発を行うという。
詳細情報はこちらのコラムをどうぞ!
インド展示会/イベント情報
1) India Cold Chain Show 2018
2012年より続いている、インド最大級のコールドチェーン業界のB2B展示会イベント。同イベントでは、特に3つのセグメント(Cold Storage, Cold Transport, Cold Supply-chain)に焦点を当てており、前回の2017年時のイベントでは、インド国内だけでなく、イギリス、アメリカ、トルコなどの外国からも多くの出展社が参加し、合計で約140社が出展社として参加した。
* 開催日時: 2018年12月13日(木)~15日(土)
* 場所: Bombay Convention & Exhibition Centre (Mumbai)
* 主催: Reed Manch Exhibitions
* URL: http://indiacoldchainshow.com/
2) IETF 2019 (23rd International Engineering and Technology Fair)インド政府の全面サポートの下、二年に一度開催される国際エンジニアリング&テクノロジーのB2B向け展示会。同イベントには様々な分野(ロボティクスや物流、不動産、鉄鋼、クリーンエネルギー、人工知能など) の企業が世界中より出展社として参加するなど、国内有数のエンジニアリング&テクノロジー関連のイベントとなっている。
* 開催日時: 2019年2月3日(日)~5日(火)
* 場所: Pragati Maidan (New Delhi)
* 主催: Confederation of Indian Industry
* URL: http://www.ietfindia.in/
3) ACMA Automechanika New Delhi
ニューデリーで開催される国際オートモーティブ関連の展示会イベント。車の部品製造会社やトレーダー、ディストリビューターなどが一斉に集合する。前回の展示会では、17ヵ国から合計550社が出展社として参加し、15,150名の来場者が訪れるイベントとなった。
* 開催日時: 2019年2月14日(木)~17日(日)
* 場所: Pragati Maidan (New Delhi)
* 主催: Messe Frankfurt Trade Fairs India
* URL: https://acma-automechanika-newdelhi.in.messefrankfurt.com/newdelhi/en.html