【お知らせ】
このたび、インフォブリッジでは「インドIoTレポート」を発表・発売開始いたしました。本レポートでは最近日本でも注目を集めているIoTについて、インドの状況や、政府、インド・外資系企業の取り組みなどを総合的かつ業種別に取り上げています。 ご興味のある方はぜひこちらへ!
■ Pick UP! News
[積極的なテクノロジー革新に乗り、急速な変化が起きているインド市場-日印間のビジネスチャンスを掴むには?]
近年、急速な経済成長と技術革新が進むインド。
まだまだインフラや貧困などの課題は多いものの、それを新たなチャンスと捉え、多くのインド国内企業および外資系企業が最新テクノロジーを駆使したプロダクトやサービスを開発し、インド国民の生活に貢献しています。
元々、IT大国として有名なインドでは、優秀なソフトウェア人材が多い一方で、ハードウェアにはあまり強くないといわれることもありますが、近年では、製造や物流、農業といった分野で、IoTテクノロジーを活用したプロダクトが多く生まれてきており、徐々に各分野に浸透し始めています。
2027年には中国を超えて人口世界一の国になると言われているインド。人口増加は2050年代まで続くと予測され、経済成長もまだ堅調に続くと期待されており、インドという国を一つのビジネス市場として見たときのポテンシャルは計り知れないものがあります。
この大きなビジネス市場になんとか食い込もうと、アメリカや中国、ドイツや韓国といった先進国の誰もが知っている巨大IT企業から、急成長を続けるスタートアップまで、続々とインドに参入しています。
日本企業のインド参入例では、外資系自動車メーカーとしては最も早くインドに参入したマルチ・スズキが挙げられます。マルチ・スズキは、1983年にスズキとインド政府の合弁会社として設立され、30年以上経った今、マルチ・スズキのシェアは54%(2018年11月~Economics Times発表)と、市場に深く浸透しています。当時、まだ多くの企業がインド参入に対して消極的な姿勢を見せていた中、真っ先に市場に参入してシェアを取りに行った先駆者としてのマルチ・スズキは、一つの大きな成功例として見ることができます。
自動車産業に限らず、近年では多くの産業がインドでは成長しているため、それだけチャンスも広がっているように見えますが、その分インド市場参入を狙う他国企業が多いのも事実です。
例えば、インド最大のIT業界団体NASSCOM(インドソフトウェア・サービス協会)は近年AI/IoT分野に力を入れており、CoE IoTという最新分野のテックエコシステムを構築し、スタートアップ支援や企業誘致などを積極的に実施しています。このCoE IoTのパートナーは、BOSCHやIntel、L&Tなどの外資系大手がほとんどで、日本企業は2社のみです。また、インドスタートアップへの投資も、外資系VCを中心に積極的に行われています。諸外国企業の取り組みも年々スピードアップしており、昨今ではすぐにビジネスにつながらない面談は優先順位を落とされる、という話も聞かれます。日印パートナーシップは前々から話題になっており、日本企業のインド参入も以前に比べて徐々に増えてはいるものの、他国企業に比べるとまだまだ少ないのが現状です。
しかし、現実問題として、いきなり具体的なプロジェクトをインドで進めるのは簡単なことではありません。そこで、インフォブリッジでは、インド進出を考えるためのお手伝いとして、様々な取り組みを行っています。
例えば、ハッカソンやアイデアソンの実施によるIT人材の発掘やオープンイノベーションの種を創出、様々な現地パートナー社と組んだ研修プログラムなどを提供させていただいています。
デスクリサーチや視察等だけでは分からないところを、いかに現地リソースを活用しインド進出を考えるかは、ひとつの大きなポイントになるのではないでしょうか?
※インフォブリッジでは、インドに関するお問い合わせを随時受け付けております。
インド関連の情報やビジネスについて、興味・質問のある方は、是非こちらよりお気軽にお問い合わせください!
■ インド日系企業関連ニュース
2019年6月に発表されたインドにおける日系企業に関する主なニュースは、
【6月7日】参天製薬、インド参入 眼科用医薬品を年内投入
【6月11日】誰でも高品質に造れる生産ライン、ダイキンのインド最新工場
【6月13日】日経、インド新興メディアに出資 アジア報道強化
【6月27日】三陸の水産物、海外輸出加速 インドやベトナム出品
その他6月のインド日系企業関連ニュースは、こちらをクリックしてご覧になってください!上記以外にも、多数ニュース記事を紹介しております。
■ 業界情報
~アグリテック市場~
小規模農家の収入向上に貢献するため、様々な企業・スタートアップがテクノロジーを用いた農業ソリューションの提供を開始。インド政府もこの動きを支援している。
[市場動向]
インドの農家世帯は2010年度の1億3,800万から2015年度には1億4,600万に増加。その一方で1農家あたりの耕作面積は約1haと小規模であり、低収量・不安定な収量が課題となっている。インド政府は2022年までに農家世帯の収入を2倍にする政策を掲げており、アグリテックスタートアップの支援も行っている。
[現地トレンド]
アグリテックスタートアップへの投資額は順調に伸びており、2018年は前年度を21%上回る約6,560万米ドルを調達したという報道もある。州政府による大企業を巻き込んだ農村改革、海外とのアグリテックでの連携・技術導入も数多くみられる。
詳細情報はこちらのコラムをどうぞ!
■ インド展示会/イベント情報
1) 16th EverythingAboutWater Expo 2019
水処理産業の国際見本市。毎年開催で、16回目を迎える。上水・廃水管理、汚染モニタリング、淡水化など国内外から最新の技術が出展。展示300社以上、1万人以上の来場者数が見込まれている。
開催日時: 2019年8月29日(木)~8月31日(土)
場所: India Expo Center (ノイダ)
主催: EA Water Pvt.Ltd.
URL: http://www.eawater.com/expo/
2) 11th edition AgriTech India 2019
最新の農業テクノロジーに関する国際展示会で、国内最大規模。同時開催で畜産、酪農、食品加工に特化した展示会も行われる予定。
開催日時: 2019年8月30日(金)~9月1日(日)
場所: Bangalore International Exhibition Center (バンガロール)
主催: Media Today Group