■インドラストマイル輸送レポート刊行!
【お知らせ】
このたび、インフォブリッジでは「インドラストマイル輸送レポート」を発表・発売開始いたしました。本レポートでは、ラストマイル輸送を「モノ」、「ヒト」の2つの視点から、現在の状況や新たな取り組みなど、多方面からアプローチしています。
ご興味のある方はぜひこちらへ!
■ Pick UP! News
[医療のデジタル化によって、地方・農村在住でもレベルの高い医師による診察や、適切な薬の購入が可能に!]
インドの医療と聞くと、どんなイメージをお持ちでしょうか?「清潔かどうか不安」「診察を任せて大丈夫なのか?」等々、懸念点が挙がる方が多いのではないかと思いますが、実はインドの医療レベルは不安になるほどのものではありません。
インド政府人材開発省が2008年に発表したところによると、アメリカの外科医の約10%、イギリスの医師の40%以上がインド出身です。インド国内の主な私立病院には、欧米で経験を積んだ医師が多く在籍しており、先進国レベルの高い医療サービスを提供しています。
しかしながら、優秀な医師や最新設備の整っている病院は都市部に集中しており、地方に住んでいる人々の医療・ヘルスケアへのアクセスは非常に悪く、今までは十分な治療を受けられませんでした。また日本のような皆保険制度もなく、低所得者層にとっては気軽に診察を受けられないのが今までのインドでしたが、デジタル化およびヘルスケアスタートアップの登場で状況は大きく様変わりしてきています。
事実、2019年8月には、インド現地新聞社Mintが「76%の医療プロフェッショナルが健康記録などにテクノロジーを導入している」と報じるなど、テクノロジーとヘルスケアの融合はインドで浸透してきています。
では実際にどんなサービスがインドのヘルスケアを変えているのか?インドのヘルステック市場では、多くのスタートアップが最新テックを用いたサービスを展開し、存在感を示しています。
1) Niramai: AIや機械学習技術などを用いて、高い検知率で乳がん有無の検知を可能にする検査機器を開発。
2) DocsApp: オンライン診療プラットフォーム。スマホ上からチャットボットやビデオ通話を利用し、対面診療より低料金で遠隔診察を実施。処方薬のデリバリーも可能でアプリ経由必要な薬を入手することができる。
3) PharmEasy: オンライン薬局アプリ。インドの大小合わせて1000都市以上に配送可能。購入から24-48時間以内に薬を届ける。検査診断の申し込みも可能で、検査用サンプルは自宅に回収に来てくれる仕組み。
4) Remidio: スマホカメラに取り付け可能且つ持ち運び可能な眼科検査用イメージングデバイスを展開。
上記以外にも、インドには多くのヘルスケアスタートアップがサービスを展開しています。まさにインドのヘルステック市場は、テクノロジーを活用したことにより、先進国を凌ぐほど一気に技術革新が進む現象=リープフロッグ現象が起こっている市場と言え、今後も更なる成長が期待できます。
このようにインフラが整っていないインドだからこそ生まれるイノベーションがあり、その状況下で生まれたイノベーションが世界で人々の生活を変える可能性もあります。
その一方で、スタートアップの資金などのリソース不足は一つの課題であり、それを補うことができる企業と組むことができれば、それらアイデアがソリューションとして世に出るスピードも速まるかもしれません。先進国企業がインドのスタートアップに投資する事例も増えつつあり、いくつかの日本企業は、インドのスタートアップに投資をすることで、シナジーを生み出していますが、今後はさらにこういった流れが加速し、日印が創り出すイノベーションが増えることを期待したいです。
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■ インド日系企業関連ニュース
2019年11月に発表されたインドにおける日系企業に関する主なニュースは、
【11月6日】印マルチ・スズキと豊田通商が合弁、インドで車の解体
【11月11日】みずほ銀、日印スタートアップ連携支援を強化
【11月15日】ソニー、インドにAI研究拠点
その他11月のインド日系企業関連ニュースは、
→こちらをクリックしてご覧になってください!上記以外にも、多数ニュース記事を紹介しております。
■ 業界情報
~医療ツーリズム市場~
[市場動向]
インドの医療ツーリズム市場は2015年1兆3,519億ルピーから2017年は1兆5,414億6千万ルピーと拡大傾向。世界の医療ツーリズムの18%を占める。市場成長の要因は他国と引けを取らない技術・医療を割安な価格で受けられる点にあり、主要な外貨獲得源の一つとなっている。
[現地トレンド]
大手私立病院では、医療ツーリズム受け入れに向け自社サイトに多言語の外国人特設ページを設け、またこういった病院と外国の患者をつなぐポータルサイト・サービスも積極的に行われている。インド政府も医療ツーリズムに本腰を入れてきており、今年11月にインド商工省による医療ツーリズムポータルサイトの開設計画を発表。また性転換手術など、その提供医療サービスの幅も拡大している。
詳細情報はこちらのコラムをどうぞ!
■ インド展示会/イベント情報
1)2020 Auto Expo the Motor show
1986年から続く国内最大のモーターショー。2年に1回の開催で、2018年は11万人超が来場、1,200社超が出展。部品展も別会場で同時開催
開催日時: 2019年2月7日(金)~12日(水)
場所: India Expo Mart(グレーターノイダ)
主催: Society of Indian Automobile Manufactures
URL: http://www.autoexpo-themotorshow.in/
2) IFTA 2019 Delhi
環境産業の国際見本市。水処理、産業廃棄物、リサイクルなどの最新技術が展示される。2019年は311社が出展、約1万人が来場した。同年10月にはムンバイでも開催予定。
開催日時: 2020年1月29日(水)~31日(金)
場所: India Habitat Centre(デリー)
主催: Chemtech
URL: http://www.ifat-india.com/